南井三鷹の文藝✖︎上等

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文学業界への提言

文芸誌という横並び文化

日本の「商業文芸誌」は、横並び文化で成り立ってきました。
そう、隣の人を見て自分のやることを決めるという、日本的なアレです。
気がつくと、みんなで同じことをやっている……。
これは新規参入がなく、周囲の「空気」から浮かなければ「安全」だという、自己保身的な社会にありがちな構造です。
どこでも同じニュースを流している地上波テレビ局が、その典型です。
商業文芸誌の代表は「文学界」「群像」「新潮」「文藝」「すばる」などですが、それぞれ出版社が違うはずなのに、登場する書き手は驚くほど変わりがありません。
他の文芸誌が評価しない作家を、ある文芸誌だけが掲載することにこだわった、という現象は見られないと思います。
どの雑誌も掲載する作品を作者﹅﹅によって決めていますし、
要求するレベルも全部同じだということです。
文芸誌は複数存在するように見えても、実際は一つのイデオロギーを共有した競争﹅﹅なき﹅﹅中央管理世界でしかないのです。