- 2020/01/02
- Category : 【逸脱書評】思想・宗教
『柄谷行人浅田彰全対話』(講談社文芸文庫)柄谷 行人 浅田 彰 著
対談という日本的な文化
本書は1985年から1998年にかけて行われた、柄谷行人と浅田彰の対話を6回分収録しています。
対談というのは良くも悪くも日本的な文化だと思います。
日本のジャーナリズムでは大人気企画で、2人だと「対談」、複数だと「座談会」と呼ばれたりするのですが、
座談会は菊池寛が「文藝春秋」誌上で初めて企画したと言われています。
これらはあまり欧米では行われていないもののようです。
欧米ではインタビューの形で話し手と聞き手をある程度しっかり分けて、
話し手の考えを読者にわかるように伝える、というジャーナリスティックな目的で行われているように思います。
しかし、対談や座談会では共通の「場」に複数の人が参入し、ある話題について意見を交換するというかたちで進みます。
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